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氷海域

世 界における氷海域の代表例としては,北極海や南極大陸周辺の海域が挙げられる.これらの海域では,低温環境の下に海水が凍結した海氷(sea ice)が発生する.海氷は,秋に結氷を開始した後,季節の経過とともに成長して初夏に最大厚さに達する.このようにして成長した海氷の厚さは2 m以上にも達する.これらの海氷のうち,比較的低緯度にあるものは夏から秋にかけて融解して再び結氷・成長の過程が繰り返されるが,高緯度海域の氷は夏季 にも融け残って次の冬にさらに成長する.夏の融解季を経ていない氷を一年氷,2度以上の夏を経た氷を多年氷と呼ぶ.多年氷は厚いことに加えて強度が高く, 船舶や海洋構造物にとっての脅威となる.
 我々にとって最も身近な氷海域であるオホーツク海では,「冬の使者・流氷」として知られるように,氷海域は最盛期には北海道沿岸にまで達する.この氷海 域は春の訪れとともに融解・後退し,初夏までにはオホーツク海からは全ての海氷が無くなる.従って,オホーツク海における海氷は全て一年氷である.このよ うに,夏には氷が融けて消え去り一年氷しか存在しない海域を,季節海氷域と呼ぶ.オホーツク海の他に季節海氷域の代表例としては,フィンランド・スウェー デンなどに囲まれたバルト海がある.


 海域に存在する氷には,海氷の他に,陸で発生して海に流入した氷もある.南極大陸・グリーンランドなどを覆う氷床や氷河から流出した氷山(iceberg)は,時に直径が数kmで厚さが数百mにも達する巨大な氷となる.